(ア). 夜中2時頃の電話の目撃者は,被告発人東渡好信の紹介で入社した七尾のMさん
七尾のMさんの入社時期は,前に書いていると思います。七尾の共栄運輸にいたという話です。私の知る限りですが,共栄運輸は保冷車ばかりで,鮮魚や小木港の船凍イカなど冷凍物を運んでいたようです。
七尾のMさんは,おとなしく気さくな感じの人でしたが,会う機会も少なく,仕事では一度も一緒になったことがなかったので,たぶん個人的に会話をしたことはなかったように思います。体は比較的小柄であったように思います。長距離トラック運転手で,よくいそうなタイプの人でした。
七尾のMさんは1月に入ってからの入社のように思うのですが,4月1日まで仕事が一度も一緒にならなかったのは,今考えると不自然な気もします。被告発人東渡好信とは特に親しそうには見えませんでした。
古い記録に記述があると思いますが,共栄運輸の運転手が一人,市場急配センターの二階事務所で話をしていたことがありました。3月中だったと思います。話の内容は憶えていませんが,記録に記述をした当時は,憶えていることもあったように思います。
ちょうど,被告発人松平日出男が,2階の事務所で,私と,被害者安藤文さんと被告発人池田宏美に出前のうどんを振る舞った頃のことです。全部で3回はあったと思います。私はいつも,稲荷うどん」を注文していました。
うどんを注文したのは,被告発人池田宏美と被害者安藤文さんに合わせたからです。高速道路のパーキングエリア以外で,うどんを食べることは滅多になく,高速道路では天玉うどん,福岡県や山口県のパーキングエリアでは,肉玉うどんがほとんどでした。
山口県では,湯田パーキングエリアと,下関市の近くの王司パーキングエリアによく入りました。中西運輸商では,佐川急便の仕事で,広島県の七塚原サービスエリアと,王司パーキングエリアが,途中連絡の場所に指定されていました。
出前は,たぶん「加登長」だったと思います。金沢市内にいくつかある食堂で,他に店を見かけることはあったのですが,市場急配センターの会社の近くには見たことがなく,どこの店から出前を届けているのか気になっていました。岡持に名前を見たのだと思います。
七尾のMさんは,よく一階休憩室に泊まっているようでしたが,見かけた回数は多くなく2,3回か3,4回だと思います。市場急配センターは長距離でも運行が短いので,夜中に会社に戻ることは多くありました。
金沢市場輸送だと同じ会社の運転手同士でも半年ぐらい顔を合わせないことがあるといわれることがあったぐらいなので,市場急配センターだと一日おき以上に夜中に会社に戻っているような感覚もありました。名古屋に馬鈴薯だとほとんどが日帰りでした。夕方に出て夜中に戻る。
市場急配センターの長距離では,運転手の間で仕事内容にずいぶん違いがあったようです。それも金沢市場輸送とは違い,他の運転手の仕事が確認できないものでした。
金沢市場輸送の場合は,表になった黒板に,すべての運転手の運行がチョークで書かれていました。市場急配センターではそれがなかったのですが,一度,二階事務所で,大きな紙に書いたものを見せられたことはありました。
市場急配センターでは3,4人ほどの運転手が強く仕事の選り好みをしていたようです。誰とは書かないですが,被告発人東渡好信もその一人だったようです。11月中には運転手をしなくなった被告発人東渡好信ですが,その後は配車係やミールの積み込みをやっていたようです。
ちょうど電話を終える頃のタイミングだったと思いますが,少し離れた間隔で七尾のMさんが電話をする私の横を歩いて行きました。戻ってきたタイミングとは考えにくいので,中から外に出たのだと思います。驚いた様子と言うより,笑った感じでしたが,微笑ましい感じでした。
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